Chair Model112 | ダイニングチェア


About

Designer: Erik Wørts(エリック・ワース)
Manufacturer: Vamo Møbelfabrik(ヴァモ・メーベルファブリック)
Year: 1960
Material: Rio Rosewood, Upholstery
Size: 幅48cm × 奥行51cm × 高さ77cm / 座面高44cm


Story

Chair Model112は、1960年代にエリック・ワースがデザインし、ヴァモ・メーベルファブリックによって製作されたダイニングチェアです。背もたれは後脚から連続的に立ち上がり、カウホーンを思わせる曲線を描いています。この背もたれはアームレストを兼ね、造形美と機能性を融合させたデザインです。

座面はフレームの中に浮遊するように配置され、軽やかな印象と快適な座り心地を実現しています。張り地にはベルベットやツイードなど多彩な素材が採用され、フレームの有機的な造形を一層際立たせています。

フレーム素材に選ばれたリオ・ローズウッドは、豊かな色調と複雑な木目によって家具全体に深みを与えています。当時でも高級な素材であり、この椅子の希少性と芸術的価値をさらに高めています。

製作を担ったヴァモ・メーベルファブリックは、緻密な職人技で知られる工房です。大量生産ではなく限定的な製作を重視していたため、今日現存するModel112は数が少なく、コレクターにとって特別な存在です。

また、ハンス・J・ウェグナーのカウホーンチェアと比較すると、ウェグナーは接合部を強調したデザインを採用しましたが、ワースは連続する曲線を追求しました。同じモチーフを異なる解釈で展開したことは、デンマークモダンデザインの多様性を示しています。

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