Bovirke(ボヴィルケ)は、20世紀半ばのデンマークのモダンデザイン運動において重要な役割を果たしたデンマークの家具メーカーです。特にフィン・ユールとの密接な関係を通じてその名を馳せました。
当初はカール・ブロストルプが所有していたボヴィルケは、1947年ごろからフィン・ユールのデザイン製品の製造を開始しました。1952年にポール・H・ルンドが同社を買収し、フィン・ユールの家具の工業規模生産の可能性を認識したことが転機となり、ブランドの再確立につながりました。ルンドの所有下で、ボヴィルケはフィン・ユールと広範な協業を行い、ボヴィルケテーブルやファイアプレイスチェアなどのアイコン的なデザインを生み出しました。また、アーネ・ヴォッダーやエリク・オレ・ヨルゲンセンといった著名なデザイナーとの提携を築き、一時的にボーゲ・モゲンセンとオーレスンドシェルビングシステムの開発でも協力しました。
現在では廃業をしていますが、フィン・ユールのデザインを再発売するハウス・オブ・フィン・ユールを通じて、ボヴィルケテーブルやファイアプレイスチェアなどとして受け継がれています。
About
Year
1940年代頃-1970年代頃
President
Carl Brørup(カール・ブロラップ)-Poul Lund(ポール・H・ルンド)
Place
Veien(ヴェイエン)
Designer
Finn Juhl (フィン・ユール)
History
Bovirkeは、当初カール・ブロラップによって所有されていました 。Bovirkeの具体的な創立日不明ですが、フィン・ユールのデザインは1947年頃からブロラップによって製造されていたことが示されています 。この初期の協力関係は、Bovirkeのデザインアイデンティティの形成において重要な意味を持ちます。その後、1952年にはポール・H・ルンドがBovirkeの所有者となりました 。ルンドは、フィン・ユールの家具デザインをより工業的なレベルで大量生産することの可能性をいち早く認識した人物でした 。ルンドの所有下で、Bovirkeはブランドの再構築を行ったと考えられます 。ブロラップからルンドへの所有権の移行は、Bovirkeにとって転換点となり、フィン・ユールとの協力関係をより強固なものとしながら、より工業化された生産体制へと移行する方向性を示しました。
1947年頃
フィン・ユールがBovirkeのために初期デザインを制作する。
1948
コペンハーゲン「New Home」展でBovirkeテーブルを発表する。
1952年
ポール・H・ルンドがBovirkeの所有者となる。
年代不明
廃業する。
Furniture
・BO46
・BO46A
・BO48
・BO54
・BO55
・BO59
・BO59A
・BO69
・BO71
・BO72
・BO92
・BO98
・BO101
・BO116
・BO118
・BO502
など多数
Imprint/Label

