Svend Langkilde | スヴェン・ラングキルデ

About|基本情報

Designer: Svend Langkilde(スヴェン・ラングキルデ)
Country: Denmark
Manufacturer: Langkilde Møbler
Retailer: Illums Bolighus


Story|人物とデザイン

スヴェン・ラングキルデ(Svend Langkilde)は、20世紀中頃のデンマークで活動した家具デザイナーで、Langkilde Møblerの家具によって知られている。人物そのものについて確認できる伝記資料は多くない一方、現存する家具、メーカー名、販売店ラベル、オークション記録から、1950年代から1960年代を中心とする仕事の輪郭をたどることができる。

特に知られているのが、1960年代のローズウッド製キャビネット、チェスト、サイドボードである。これらの収納家具では、木目そのものを意匠として生かした面構成、扉や引き出しに一体化した把手、家具本体を軽く見せる独特の脚部が特徴となる。Dansk Design Leksikonは、ラングキルデの家具について、ローズウッド製のチェストやサイドボードとともに、木製のそり状フレームや一体型の把手を特徴として紹介している。

現存作には、Langkilde Møblerで製作され、コペンハーゲンのIllums Bolighusで販売されたことを示す例がある。ローズウッドのキャビネットでは、真鍮金具を備えた扉の内部に引き出しや可動棚を収める構成が確認され、Illums Bolighus Københavnの金属ラベルを持つ個体も残されている。暗色の木部と真鍮の対比は、ラングキルデの家具に見られる端正な印象をつくる要素の一つである。

収納家具と並んで知られるのがButler’s Tray Tableである。ローズウッドまたはチークのトレイと開放的な脚部を組み合わせ、真鍮のヒンジによってトレイ端部が可動する。トレイを脚部から取り外して使用できる構成もあり、家具としての簡潔な姿と運搬・配膳の機能が一体化している。そり状の脚部は収納家具にも通じる造形で、異なる用途の家具に共通するラングキルデの特徴として見ることができる。

デスクにも特徴的な作例が残る。ヴィンテージ市場では1954年のデザインとされるチーク製のスタンディングデスクが紹介されており、革張りの開閉式ライティング面、その下の収納部、大小の引き出し、真鍮の把手を備える。1950年代から1960年代にLangkilde Møblerで製作されたとされ、収納と筆記機能を小さな家具の中にまとめた構成に、同社の精密な家具づくりが表れている。

ラングキルデの仕事は、大規模なシリーズや強い彫刻性によってではなく、キャビネット、チェスト、デスク、トレイテーブルといった日常的な家具の比例、素材、金具、機構を丁寧にまとめることで個性を示した。ローズウッドの豊かな木目、一体型の把手、真鍮金具、軽快な脚部といった要素は、現在残る作品を通して一貫して確認できる。


History & Works|歴史と作品

1950年代

Langkilde Møblerによる家具が確認される。デスク、テーブル、収納家具など、戦後デンマーク家具の文脈に位置づけられる作品が残る。

1954

チークと革、真鍮金具を組み合わせたスタンディングデスクは、ヴィンテージ市場で1954年のデザインとして紹介されている。開閉式の革張り筆記面と内部収納、引き出しを備える。

1960年代

ローズウッド製のチェスト、キャビネット、サイドボードが製作される。統合された把手、木目を生かした前板、特徴的な脚部を持つ作品が多く残る。

1960年代

Langkilde Møblerの家具がIllums Bolighusで販売される。ローズウッド製収納家具には「Illums Bolighus København」の金属ラベルが付いた例がある。

1960年頃

チークまたはローズウッドと真鍮金具を用いたButler’s Tray Tableの作例が残る。取り外し可能なトレイや可動式の端部を備えた例が知られている。


Furniture|作品一覧

Rosewood Cabinet|ローズウッド・キャビネット
Chest of Drawers|チェスト
Sideboard|サイドボード
Butler’s Tray Table|バトラーズ・トレイ・テーブル
Standing / Writing Desk|スタンディング/ライティングデスク
Occasional Table|オケージョナルテーブル


References|参考文献・資料

PAGE TOP