Lyfa | リーファ


Story

Lyfa(リーファ)は、1903年にコペンハーゲンで創業された、デンマークで最も古い照明メーカーの一つです。創業当初は「Kjøbenhavns Lampe- og Lysekronefabrik」と名乗り、クラシカルなシャンデリアやランプを製造していましたが、1930年代に「Lyfa」と改称し、モダンデザインを志向するブランドへと転換しました。この名称は「Lysekrone」と「fabrik」の頭文字から生まれ、同時に採用された「サンボート」のロゴは、デンマークの家庭に光を届けるという使命を象徴していました。

 

1950年代から70年代にかけては、デンマーク・モダンの黄金期を支えた主要メーカーとして国際的に評価されました。フィン・ユールやヨーン・ウッツォン、ベント・カールビー、シモン・P・ヘニングセンといった巨匠たちと協業し、独創的なモダンランプを数多く生み出しました。Lyfaの特徴は、ポール・ヘニングセンの科学的手法に対抗するように、多様なデザイン哲学を許容する「対話の場」として機能した点にありました

 。

1978年にFog & Mørupと合併、その後買収の連鎖に巻き込まれ、1998年に一度ブランドは休眠状態となりました。しかし2020年、ラスムス・マークホルトの指揮のもと再興を果たし、往年の名作を現代にふさわしい素材・サイズ・色彩で蘇らせています。新生Lyfaは「ライトスケープ」という概念を掲げ、空間に求められる光の質を分類し提案することで、歴史的遺産を未来へと継承しています。


About

Year:1903-1998 / 2020再興
President:Rasmus Markholt
Designer:Finn Juhl(フィン・ユール)、Jørn Utzon(ヨーン・ウッツォン)、Bent Karlby(ベント・カールビー)、Simon P. Henningsen(シモン・P・ヘニングセン)、Sven Middelboe(スヴェン・ミデルボー)
Place:コペンハーゲン


History

1903:Kjøbenhavns Lampe- og Lysekronefabrik(KLLF)設立
1930年代:社名を「Lyfa」に変更、「サンボート」ロゴを採用
1940年代:数学者ピート・ハインと協業、「Ra-light」が国際博覧会で金賞を受賞
1950年代:フィン・ユールやヨーン・ウッツォンらと協業、国際的評価を確立
1956:ブランド哲学をまとめた「照明のハンドブック」を刊行
1960年代:シモン・P・ヘニングセンが「Divan 2」を発表、演劇的な照明デザインを展開
1968:スヴェン・ミデルボーが「Verona」を発表
1970年代:ベント・カールビーが「PAN」「ERGO」をデザイン
1978:Fog & Mørupと合併、Lyfa-Fog & Mørupとして短期間活動
1980年代:Lyskær社に買収され、Lyskaer-Lyfaへ改称
1991:Horn Belysningに買収される
1998:Lyfaブランド休眠
2020:ラスムス・マークホルトの指揮により復活、「ERGO」「PAN」「DIVAN 2」「Verona」などを復刻


Furniture

・Ra-light
・Peanut
・Kina
・Mosaik
・Pan
・Ergo
・Governor
・Divan 2
・Kassablanka
・Nippon
・Verona
・Sundowner
・Cornea


Imprint/Label

・1930年代以降、「サンボート」ロゴを使用
・1978年Fog & Mørupとの合併期にはダブルネームのラベルが存在
・1980年代以降は「Lyskaer-Lyfa」としてのラベルが付与
・2020年再興後のプロダクトでは、歴史的ロゴを継承しつつ現代的に再設計されたバリエーションを採用

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