Magnus Olesen | マグナス・オルセン


Story

Magnus Olesenは、1937年に創業されたデンマークの家具工房であり、80年以上にわたりクラフツマンシップ、耐久性、そしてサステナブルデザインの理念を体現し続けています。デンマークモダンの黄金期から現代に至るまで、同社は常に「Good Design, That Lasts(永く続く良いデザイン)」という哲学を中心に据え、世代を超えて使用される家具を生み出してきました。 

 

1950年代にはIb Kofod-LarsenやKai Kristiansenといった巨匠と協業し、Model 107やPaper Knifeシリーズを発表してデンマークモダンの美学を確立しました。その後、Rud Thygesen & Johnny Sørensenによる8000シリーズ(1981年)は、ネジやほぞを用いない革新的な積層合板技術を導入し、デンマーク家具の新時代を象徴する存在となりました。

 

さらにNiels Jørgen HaugesenのX-Line、Niels GammelgaardのButterflyシリーズ、Øivind SlaattoのØチェアなど、時代ごとの課題に応じたデザインを展開し続けています。これらはすべて、デンマークの機能主義を現代的に再解釈しながら、持続可能性を重視する姿勢によって実現されたものです。

 

また、ドゥルップの自社工場における一貫した国内生産、FSC認証やEUエコラベル取得、そして「テイクバック」プログラムの実施など、サステナビリティへの取り組みも徹底しています。1995年に納入されたコペンハーゲン空港の椅子が改修されて再利用された事例は、同社の理念を象徴するものです。

 

Magnus Olesenは、日本においてもAxona Aichiとの提携を通じて公共施設や病院などに製品を供給し、デンマークデザインの本質を広く届けています。伝統を継承しながらも革新を恐れず、世界の家具業界において永続的かつ模範的な存在として評価され続けている工房です。


About

Year:1937-現在
President:Magnus Olesen、後継経営陣
Designer:Ib Kofod-Larsen(イップ・コフォード・ラーセン)、Kai Kristiansen(カイ・クリスチャンセン)、Rud Thygesen & Johnny Sørensen(ルッド・ティゲセン&ジョニー・ソーレンセン)、Niels Jørgen Haugesen(ニールス・ヨルゲン・ハウゲセン)、Niels Gammelgaard(ニールス・ガンメルゴー)、Øivind Slaatto(オイヴィン・スロット)
Place:Durup(ドゥルップ)


History

1937: Magnus OlesenによってDurupにて創業
1950年代: Ib Kofod-Larsenとの協業によりModel 107を発表
1950年代後半: Kai KristiansenとPaper Knifeシリーズ、Universeシリーズを展開
1960年代: 輸出市場に進出し、国際的評価を獲得
1970年代: Rud Thygesen & Johnny Sørensenとの協業開始、積層合板技術を開発
1977: Niels Jørgen HaugesenのX-Lineチェア発表
1981: 8000シリーズを発表、ネジを使わない接合技術でデザイン史に名を刻む
1980年代: 公共施設や教育機関に大量導入され、デンマーク社会に定着
1995: コペンハーゲン空港に2,400脚の椅子を納入
2000年代: 環境配慮型の取り組みを本格化
2013: Niels GammelgaardのButterflyシリーズ発表
2016: Axona Aichiと提携、日本市場でのプレゼンスを強化
2020年代: Øivind SlaattoによるØチェアを発表、サステナビリティを視覚化
2021: 8000シリーズ再発売、40周年を記念し現代的カラーパレットを追加
2022: X-Lineチェア復刻、「カムバック・オブ・ザ・イヤー」受賞
2024: KLIMAKLARプログラム完了、CO2削減計画を推進
2025: HAYがX-Lineチェアの製造販売権を引き継ぐ


Furniture

・Model 107 Chair and Sofa
・Paper Knife Series Model 121 | ペーパーナイフシリーズ
・Universe Series
・8000 Series
・Dark Horse Series
・X-Line Chair
・Butterfly Series
・Ø Chair

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