About
Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: Getama(ゲタマ)
Year: 1953
Material: Oak or Teak, Upholstered
Size: W760 × D830 × H740 × SH420 mm
Story
GE290は、1953年にハンス・J・ウェグナーがゲタマのためにデザインしたイージーチェアです。後に「プランクチェア」とも呼ばれる本作は、厚みのある無垢材アームが生み出す水平ラインと、明快なフレーム構成によって、デンマークモダンを象徴する存在となりました。
最大の特徴は、幅広で平坦なアームです。視覚的な量感を持ちながらも、脚部にはテーパード加工が施され、全体は軽快な印象にまとめられています。側面から見ると、後脚はそのまま背もたれ支持部へと連続し、構造と造形が一致した美しいシルエットを形成しています。装飾に頼らず、構造そのものを造形として提示する姿勢が明確に表れています。
座面と背は置き型クッション構造です。初期には内部にコイルスプリングを用いた仕様が存在し、しっかりとした反発力が特徴でした。現行仕様では高密度ウレタンフォームが採用され、均質で安定した座り心地が実現されています。フレームの角度は自然な後傾姿勢を促し、長時間の着座にも適しています。
素材は主にオーク材が基本仕様です。初期にはチーク材も製造されました。オークは密度が高く、力強い直線構成を明確に支えます。ソープ仕上げやオイル仕上げとの相性も良く、使い込むことで美しい経年変化を見せます。
GE290は1人掛けを基点に、2人掛け、3人掛け、ハイバック仕様、オットマンへと展開するシリーズ構成を持ちます。公共空間から住宅まで対応できる汎用性と、素材と構造を純化したデザイン。この両立こそが、GE290が70年以上にわたり支持され続ける理由です。

