― ハンス・J・ウェグナーの名作が現代に蘇る ―
デンマーク家具デザインを代表する名作フラッグハリヤードチェアが、誕生から75周年を迎え、特別記念モデルとして発表されました。1950年にハンス・J・ウェグナーが手掛けたこの椅子は、工業素材であるステンレススチールと、天然素材の旗綱ロープやシープスキンを組み合わせた革新的なデザインで知られています。砂浜での体験から着想を得たとされるそのフォルムは、モダンデザインに人間的な温かみを注ぎ込むウェグナーの哲学を象徴しています。

75周年記念モデルは、ウェグナー自身が愛用していた仕様をもとに復元され、木製の脚部とサイドクッションが新たに追加されました。北欧家具伝統の素材であるビーチ材が脚部に採用され、ステンレスとの対比がより際立つ仕上がりとなっています。また、クッションにはデンマークのテキスタイルブランド「Kvadrat」の生地が使用され、快適性と現代的な美しさを兼ね備えています。

このモデルは、デンマークの工房PP Møblerによる丹念な手仕事で製作され、限定版ではなく「特別版」としてラインアップに加わります。日本市場では新たに「PP Møbler Japan」の設立も進められており、今後さらに本物のクラフツマンシップに触れられる機会が広がることが期待されています。
フラッグハリヤードチェアは、75年を経た今もなお、革新と快適性を融合させた不朽のアイコンとして輝き続けています。
フラッグハリヤードチェアとは
フラッグハリヤードチェアは、1950年にハンス・J・ウェグナーがデザインしたデンマークモダンを象徴するラウンジチェアです。ステンレススチールのフレームに約240メートルの旗綱ロープを張り巡らせ、シープスキンで仕上げられた大胆なデザインは、工業的な要素と有機的な素材の融合を体現しています。砂浜での体験をもとに着想されたという逸話を持ち、快適性と彫刻的な美しさを兼ね備えた不朽の名作として、今日に至るまで高く評価されています。