コペンハーゲンで開催された「3 Days of Design 2025」にて、フリッツ・ハンセンがアルネ・ヤコブセンの代表作「セブンチェア」の70周年を記念した特別モデルを発表しました。新作「セブンチェア テーラード」は、従来のプライウッド構造をベースに、イタリアの高級レザーメーカー「エンリコ・ペリッツォーニ」との協業によるハーネスレザー仕上げを採用。家具のアイコンをラグジュアリーの文脈で再解釈した作品です。
この特別モデルは、クラシックなウォームエクリュやサドルブラウンに加え、フリッツ・ハンセン初となるエンボス加工レザーを用いたスレートグレーの3色展開。高級ハンドバッグを思わせる精緻な縫製やディテールが施され、クラフトマンシップとモダンデザインの融合を体現しています。
同時に発表された「7:14 AM」コレクションは、淡いペールトーンと虹色に輝くゴールドトーンのベースを採用。より詩的かつアクセスしやすい記念モデルとして、幅広いデザイン愛好家に向けて展開されます。
この二重戦略によって、セブンチェアはラグジュアリー層から幅広いユーザーまでを取り込み、進化し続けるデザインアイコンとしての地位を改めて確立しました。








セブンチェアとは
1955年にアルネ・ヤコブセンによってデザインされたセブンチェア(Model 3107)は、世界で最も販売された椅子のひとつです。9層のプライウッドによる軽量かつ強靭な構造と有機的なフォルムは、フリッツ・ハンセンの積層合板技術の結晶であり、今日までに500万脚以上が生産されています。その普遍的な魅力は、家庭、オフィス、公共空間まで幅広く浸透し、デンマークモダンの象徴として知られています。