FD576 Long Coffee Table | ロングコーヒーテーブル


About

Designer: <a href=”https://denmark-design.com/peter-hvidt-orla-molgaard-nielsen/”>Peter Hvidt & Orla Mølgaard-Nielsen(ピーター・ヴィト & オルラ・モルガード=ニールセン)</a>
Manufacturer: <a href=”https://denmark-design.com/france-daverkosen/”>France & Daverkosen(フランス&ダヴァーコセン) / France & Søn(フランス&サン)</a>
Year:
Material: Teak, Rattan
Size: W180 × D60 × H50 cm


Story

FD576 ロングコーヒーテーブルは、ピーター・ヴィトとオルラ・モルガード=ニールセンによってデザインされ、フランス&ソンの工業化された製造体制のもとで生産された作品です。このテーブルは単なるリビング用の家具にとどまらず、第二次世界大戦後のデンマークモダンデザインが国際市場へと進出する際に、象徴的な役割を果たしました。

両デザイナーは、コーア・クリントの機能主義的思想を継承しつつ、無駄のない構造と軽快なプロポーションを追求しました。FD576はその思想を体現した作品であり、シンプルな直線と適度なエレガンスを兼ね備えています。特に長尺である点を考慮しながら、構造の剛性と軽快さを両立させる工夫が凝らされていました。

また、このテーブルはノックダウン構造を備えており、脚部やフレームを分解して輸送できるよう設計されました。これにより輸送効率は大幅に向上し、アメリカをはじめとする海外市場への輸出を可能にしました。この構造は、デンマーク家具が国際的に広がるための重要な技術的基盤となっています。

素材には高品質なチーク材が用いられ、時には籐の編み込みを組み合わせることで、視覚的な軽やかさと触感の豊かさが生まれました。チーク材は湿度や気候変化に強く、国際輸送後も安定した品質を維持できるため、世界市場において非常に適した素材でした。

FD576は、デザインの美しさと工業的な合理性を結びつけた点において、デンマークモダンデザインの核心を示しています。ヴィトとモルガード=ニールセン、そしてフランス&ソンの協働によって生まれたこのテーブルは、「良質なデザインの民主化」を実現し、現在もなお高い評価を受け続ける作品です。

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