ニールス・ヴォッダー スタンド 5
マホガニー、チーク、メープルの家具が置かれたリビングルーム。フィン・ユールのデザイン。メーカーがデザインした家具の一部。フィン・ユールはニールス・ヴォッダーによる美しいデスクを展示。小さくて低いロールトップ・キャビネットは、引き出しの代わりに実用的。読書や書き物をするとき、ガラスの天板に腕を置くのは冷たくて気持ちが悪いだろう。彼の安楽椅子と長椅子の肘掛けは、少し不格好ではあるが、一般的には快適とは言えない。
フィン・ユールが初めてキャビネット・メーカーズ・ギルドに出展した作品。ソファはペリカンチェアを彷彿とさせる有機的な曲線。このころからジャン・アルプの丸みを帯びた造形に影響を受けていることがわかる。デスクはフィン・ユールらしさを感じない直線的なデザイン。引き出しの代わりに蛇腹の扉がついている。ほかのキャビネットメーカーが伝統的なデザインの作品を発表する中では異彩を放っている。当時の評価は低く、販売用に製造はされなかった。奥のテーブルセットは恐らくニールス・ヴォッダーによるデザイン。当時はキャビネットメーカーが作品をデザインすることが一般的であった。
