JH Sofa | ソファ


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: Johannes Hansen(ヨハネス・ハンセン)
Year: 1950
Material: Oak Upholstered
Size: W1800 × D800 × H800 × SH420 mm


Story

本作は、1950年頃にハンス・J・ウェグナーが設計し、ヨハネス・ハンセン工房によって製作されたフリースタンディング構成の2.5シーターソファです。コペンハーゲン家具職人ギルド展が成熟期を迎えていた時代背景の中で生み出された本作は、椅子単体の造形研究から空間構成へと視座を広げていくウェグナーの思考を体現しています。

最大の特徴は、丸く削り出されたオーク無垢材のテーパード脚と、全周を丁寧に張り込んだ張りぐるみ構造にあります。脚部は先端へ向かって繊細に細くなり、量感のある座面と背のボリュームを視覚的に軽やかに浮かび上がらせます。このプロポーション設計は、構造的安定性と視覚的軽快さを同時に成立させるウェグナーの設計思想を明確に示しています。

幅1800mmという寸法は、3人掛け相当の容量を持ちながらも、2人がゆとりを持って座ることを前提とした設計です。単なる人数設定ではなく、生活空間における心理的な余白を重視する北欧的な空間観が反映されています。壁付けを前提としないフリースタンディング構成は、背面まで美しく仕上げられており、室内中央に置いた際にも造形の完成度を保ちます。

張地には複数色が織り交ぜられたウールが用いられ、単色では得られない奥行きと質感を生み出しています。ウールは弾力性と通気性を兼ね備え、快適性と耐久性を両立する素材です。外観は静謐でありながら、内部には精度の高い木工フレームが組み込まれ、ヨハネス・ハンセン工房ならではの高度な手仕事が反映されています。

量産を前提としたモデルとは異なり、本作には工房作品としての緊張感が宿っています。厳選された素材、精緻な加工、そして展示会出品を意識した完成度。それらが一体となり、家具でありながら彫刻的存在感を放つ一作となっています。1950年前後のウェグナーの設計思想を語る上で欠かすことのできない、

 

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