AP47 Queen Chair | クイーンチェア


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: AP-Stolen(APストーレン)
Year: 1960
Material: Wood frame, upholstery, steel legs
Size: W 880 × D 900 × H 1150 × SH 420 mm


Story

AP47 Queen Chairは、1960年に発表された総張りラウンジチェアであり、同年のAP46 Ox Chairと対をなす存在です。1950年代に木部構造を前面に出した椅子を数多く手がけたウェグナーが、張りぐるみの彫刻的造形へと踏み出した転換点を示す作品でもあります。

最大の特徴は、垂直方向に強調されたハイバックです。頭部までをしっかり支える構成は、座る人の姿勢を自然に整え、静かな威厳を生み出します。一方で、豊かなボリュームを持つアームと細身のスチール脚との対比により、量感がありながらも軽やかな印象を保っています。この素材の緊張関係こそが、本作の造形的魅力を支えています。

内部には堅牢な木製フレームが組まれ、その上にスプリングと詰め物を重ねる伝統的構造が採用されています。複雑な三次元曲面を均一なテンションで包み込むためには高度な張り技術が求められ、AP-Stolenの職人技が不可欠でした。背とアームの境界に施されるパイピングは輪郭を際立たせ、フォルムをより明確にしています。

Queen Chairは、構造・素材・人体への配慮が一体となった設計です。休息のための椅子でありながら、空間に静かな緊張感を与える存在として、多様な空間での活用が期待されます。

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