About
Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: AP Stolen(APストーレン)
Year: 1962
Material: Teak or Oak, fabric or leather upholstery
Size: W600 × D460 × H400 × SH400 mm
Story
AP55は、1962年にハンス・J・ウェグナーが設計し、AP Stolenによって製造されたスツールです。同時期のラウンジチェアAP54と構造的に呼応するモデルとして発表され、張りぐるみ家具を得意とした同社の技術が反映されています。
座面は前後方向に緩やかな曲面を持ち、視覚的な柔らかさと身体への適合性を両立しています。過度な造形的主張を避けながら、最小限の構成要素によって全体の均整を整える点に、ウェグナーの設計思想が明確に表れています。
寸法は幅600mm、奥行460mm、高さ400mmです。この高さはラウンジチェアと組み合わせた際に自然な足置きとして機能する設定であり、単体でのスツールとしても安定した使用が可能です。奥行460mmという数値は、安定感と軽快さのバランスを取るうえで重要な要素となっています。
木部にはチークまたはオークが用いられます。脚部は明快な断面と直線的な構成によって支持力を確保し、張り込まれた座面を安定的に支えます。張り構造は当時の伝統的な手法に基づき、天然素材を用いた内部構成によって適切な通気性と保持力を両立しています。
AP55は、ラウンジ空間において静かに機能するスツールです。装飾や象徴性に依存せず、構造と寸法の精度によって成立する造形は、1960年代のウェグナー作品を象徴する特徴の一つといえます。
