About
Designer: Hans J. Wegner（ハンス・ウェグナー）
Manufacturer: AP Stolen（APストーレン）
Year: 1960
Material: Teak, Fabric or Leather
Size:
AP60 1シーター W79 × D79 × H87 cm
AP60/2 2シーター W122 × D79 × H87 cm
AP60/3 3シーター W180 × D79 × H87 cm
AP60/4 4シーター W238 × D79 × H87 cm
AP60H 1シーター ハイバック W79 × D79 × H87 cm
AP60/2H 2シーター ハイバック W122 × D79 × H87 cm
AP60/3H 3シーター ハイバック W180 × D79 × H87 cm
AP60/4H 4シーター ハイバック W238 × D79 × H87 cm
Story
AP60ソファは、ハンス・J・ウェグナーが1960年代にAP Stolenのためにデザインしたモジュール型ソファシリーズです。チーク材の堅牢なフレームと張りぐるみの座面・背もたれを組み合わせることで、温かみのある造形と耐久性を兼ね備えています。
このシリーズは、1シーターから4シーターまで展開され、さらに標準的な背もたれに加えて「H」タイプのハイバック仕様も製造されました。組み合わせ次第で住宅から公共空間まで幅広く対応できる柔軟性を持ち、当時のデンマーク家具が追求した「機能美」を象徴しています。
デザイン上の特徴は、直線的なチークフレームが張りぐるみのボディを支える構造にあります。大きなクッション部分が浮遊するように見えるシルエットは軽快さを生み出し、ソファの存在感を際立たせながらも空間に圧迫感を与えません。ウェグナーが得意とした木工表現と、AP Stolenが培った張りぐるみの専門技術が融合した成果といえるでしょう。
内部構造には、チーク無垢材によるフレームと高品質なウールやレザーの張地が使用され、見えない部分にまで妥協のない職人技が注がれています。これにより、経年変化を経てもなお快適性と美観を保ち続け、現在もデンマークモダンの優れた遺産として高く評価されています。
AP60ソファは、単なる座具にとどまらず、空間の一部としての在り方をも意識したデザインです。シンプルで機能的でありながら、有機的な温もりを持つその造形は、ウェグナーの「オーガニック・ファンクショナリティ」の哲学を体現しています。
