RY401 Bed | ベッド


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: RY Møbler(RYモブラー)
Year: 1959
Material: Oak or Teak
Size: W2080 × D920 / 1070 / 1470 × H780 mm


Story

RY401は、ウェグナーがRY Møbler(RYモブラー)のために設計したベッドモデルであり、同社との協働による箱物家具シリーズの一部として1959年前後に展開されました。当時のカタログ資料には、マットレス寸法に対応した複数サイズのベッド構成が明記され、素材はチークまたはオークが選択可能であったことが確認できます。これは、北欧モダニズム期における家具デザインの核心である「構造と素材の誠実な結合」を体現しています。

RY401の最大の特徴は、ラダー状に構成されたヘッドボードです。水平に走る木製桟は視覚的な軽やかさと構造的な剛性を両立し、寝室空間に圧迫感を与えない絶妙なバランスで構成されています。フットボードは抑制された高さに設計され、全体のプロポーションが緻密に計算されています。RY402が前後に高いボードを持つ対比的なデザインなのに対し、RY401は開放感と軽快さを重視した構成です。

構造はノックダウン方式で、ヘッドボード、フットボード、サイドレールは分解・組み立てが可能です。接合部には合理的な金具が使用され、視覚的には余計な要素を排しながら、強固な一体感が保たれています。ウェグナーは構造を意匠化し、装飾ではなく「必然性としての形」を追求しました。

素材として用いられたオークは強靭な繊維構造を有し、日常使用に耐える堅牢性を提供します。チークは油分を含み、温かみのある深い色調と緻密な木目によって空間に落ち着きを与えます。いずれの素材も経年変化によって飴色へと成熟し、歳月とともにより豊かな表情を見せます。

本体寸法は、提示されたカタログに基づき、マットレス対応寸法に外周フレームを加味した実寸で整理しています。幅方向は約920mm(セミシングル)、1070mm(シングル)、1470mm(小ぶりなダブル)に対応し、長さは約2080mm、ヘッドボードの高さは約780mmです。これらの寸法は標準的な生活空間への適合性を持ち、当時のデンマーク住環境における利便性も考慮されています。

RY401は、木という生命体に対する洞察と、人間の生活行為への深い理解に基づいて設計された家具です。装飾を削ぎ落としながらも、素材と構造の本質によって成立するその造形は、北欧モダニズムの精神を体現しています。流行に左右されず、時を経ても色褪せない普遍的なデザインは、現代の住空間においても静かな存在感を放ち続けます。

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