ハンス・J・ウェグナーの代表作「CH24(Yチェア)」に、特別カラー「ウェグナーレッド」が登場する。デンマークの老舗メーカー、カール・ハンセン&サンは、2025年12月2日より渋谷ヒカリエで開催される「織田コレクション ハンス・ウェグナー展 至高のクラフツマンシップ」を記念して、この限定モデルを発表する。
今回の「ウェグナーレッド」は、ウェグナーが自邸で所有していた椅子に赤色のモデルが存在したことから、「彼にとって大切な色」と考えられた赤を採用。フレームにはビーチ材を用い、ソフト仕上げ(艶消し仕様)が施され、座面はペーパーコード張り。さらに、特別記念ブラスプレートが付属し、特別感を強調している。
サイズは高さ76cm、シート高45cm、奥行き51cm、幅55cm。価格は110,000円(税込)に設定されている。
発売は二段階で行われる。まず2025年12月2日から始まる展覧会会場で、先行分100脚が限定販売され、購入者には織田憲嗣氏のサイン入りオリジナルトートバッグが特典として付与される。その後、2026年1月1日からカール・ハンセン&サンの東京本店・大阪店およびオンラインショップで限定数が販売される予定だ。
この「ウェグナーレッド」は、デザインの巨匠ウェグナーの個人的な美意識と、熟練の職人技、そして長年にわたり椅子研究を続けてきた織田氏の哲学が交差する象徴的な一脚といえる。特別カラーをまとったYチェアは、デザインの歴史と蒐集文化を未来に継承するメッセージそのものであり、多くのデザイン愛好家にとって記念碑的な存在となるだろう。

