About
Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: GETAMA(ゲタマ)
Year: 1950s
Material: Oak, Afromosia Teak, Steel, Rattan, Upholstered
Size: System series
Story
GE20シリーズは、ハンス・J・ウェグナーがGETAMAのために構想したモジュール型家具群です。単体のソファやテーブルとして完結するのではなく、デイベッド、収納ボックス、ソファテーブルなどが相互に関係し合い、空間を構成するシステムとして設計されています。
ウェグナーは、家具を固定的な「完成品」としてではなく、生活の変化に応じて拡張・再編成できる存在として捉えていました。GE20においても、背もたれやアームを追加できる構成、コーナーに収納を組み込む発想など、機能と構造が一体となった合理的な設計思想が貫かれています。
構造体には主にオークまたはアフロモシア・チークが用いられ、モデルによってはスチール脚が採用されています。木質フレームの堅牢性と、軽快な支持構造の対比は、1950年代の北欧モダンにおける素材表現の広がりを示しています。また、収納ボックスには籐(ラタン)が取り入れられ、通気性と視覚的軽快さが両立されています。
張地は布・レザー双方に対応し、内部構造には当時のマットレス製造技術を背景としたスプリング構造が用いられています。GETAMAが海藻マットレス工房として創業した歴史は、座り心地や耐久性への配慮というかたちで、GE20にも受け継がれています。
GE20は、GE290のような単体家具とは異なり、空間全体を構成するための「ハブ」としての役割を担っています。ウェグナーが追求したのは、彫刻的な美しさだけではなく、日常生活に根差した構造的合理性でした。GE20シリーズは、その思想を静かに体現する存在です。





