GE270 Easy Chair | イージーチェア


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: GETAMA(ゲタマ)
Year: 1956
Material: Teak, Upholstered
Size: W690 × D720 × H750 × SH380 mm


Story

GE270は、1956年にハンス・J・ウェグナーがGETAMAのためにデザインしたイージーチェアです。同社は1899年創業の老舗メーカーであり、1950年代以降ウェグナーの量産モデルを継続的に製造しました。本作はGE290やGE240と同時期に展開されたモデルの一つです。

本作の特徴は、直線を基調とした軽快なフレーム構成にあります。前脚からアーム、背へと連続するラインは明快で、無駄な装飾を排した造形が際立ちます。アームは先端に向かって緩やかに細くなり、視覚的な軽量化を実現しています。背面には横桟が通り、構造の安定性と後姿の整然とした印象を両立しています。

接合部に露出する真鍮ボルトは、強度を確保するための実用的要素です。同時に、チーク無垢材のフレームとの対比により、造形上のアクセントとして機能しています。金属と木部の緊張関係は、1950年代ウェグナー作品に見られる特徴の一つです。

座面はゴムベルトを基礎とするクッション構造です。背は総張り仕様のほか、籐(ラタン)張りのバリエーションも存在します。背の傾斜は穏やかで、沈み込み過ぎない安定した座り心地を実現しています。

GE270は、構造の合理性と抑制された造形美が高い次元で均衡した一脚です。必要最小限の要素で成立するフレームと確かなクッション構成は、ウェグナーのデザイン思想を明快に示しています。

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