NORDIC MODERN | ノルディック・モダン


Story

NORDIC MODERNは、単なる家具工房ではなく、デンマークの織物芸術を現代に甦らせる使命を持つ「生きたアーカイブ」です。その中心にあるのは、デンマークを代表する織工兼デザイナー、ヴィブケ・クリント(1927-2019)の遺産を未来へ継承するという情熱です。

 

2018年、ナナ・フェンジとピーター・カンプマンによって設立されたこのブランドは、デザイン業界で長年培った経験と、クリントの娘レ・クリントからの依頼を契機に生まれました。二人は、1980年代からクリントの作品に強い敬意を抱いており、その友情と信頼関係がNORDIC MODERNの根幹を成しています。

 

NORDIC MODERNは、単なる復刻ではなく、デンマーク・モダンの精神を忠実かつ倫理的に蘇らせることを使命としています。ニュージーランド産ウールやリネンを用いた高品質なラグは、インドの職人による手織りとデンマークの監修により完成され、GoodWeave International認証を取得するなど、倫理的なものづくりを徹底しています。

 

その製品群は、幾何学模様やミニマルなグラフィックを特徴とし、フィン・ユールやハンス・J・ウェグナーら建築家との協業にも用いられました。デンマーク国立銀行のラグデザインをはじめ、国家的建築に寄与したことは、彼女の仕事が装飾を超えた文化的役割を担っていたことを示しています。

 

今日、NORDIC MODERNはKvadratやLinie Designといった現代のブランドとは異なり、忠実な復刻と歴史的価値で市場に独自の立ち位置を確立しています。その存在は、まさに「家庭で楽しむ美術館コレクション」と呼ぶにふさわしく、デンマーク・モダニズムの生きた遺産を現代に織り込んでいます。


About

Year: 2018-
President: Nana Fenge, Peter Kampmann
Designer: Vibeke Klint(ヴィブケ・クリント)
Place: Copenhagen(コペンハーゲン)


History

2017: レ・クリントが母ヴィブケ・クリントのラグ保存を依頼
2018: NORDIC MODERNがナナ・フェンジとピーター・カンプマンによって設立
2018: 「ニュー・ノルディック・デザイン」の潮流と合致し、復刻プロジェクト始動
2019: Vibeke Klint追悼展にてNORDIC MODERNの活動が注目を集める
2020: GoodWeave International認証を取得し、倫理的生産を強調
2021: VKシリーズの主要モデルが日本市場に導入される
2022: デンマーク国内外のデザイン誌で「生きたアーカイブ」として評価
2023: Royal Furniture Collectionをはじめ日本で正規販売展開を強化
2023: KvadratやLinie Designと比較され、独自の市場ポジションを確立
2024: VK-1、VK-2など代表モデルがデザインフェアで展示される
2024: 日本の主要インテリア誌で「時代を超える織物」として特集


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