RY500/25 Unit Shelf | ユニットシェルフ


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: RY Møbler(ロユ・モブラー)
Year: 1950s
Material: Teak or Oak
Size: H900 × W700 × D250 mm


Story

RY500/25は、壁面または床置きで使用可能なモジュール式ユニットシェルフです。最小限の構成要素によって成立する設計は、収納家具を「建築の一部」として扱うウェグナーの思想を明確に示しています。

構造は、左右の側板と棚板、そして背面の金属製クロスブレースによって形成されています。このV字状の補強材は、視覚的な軽快さを保ちながら横揺れを抑制する役割を担っています。装飾的要素は排除され、構造そのものが造形となる設計です。

棚板は可動式で、金属製のフィッティングによって高さ調整が可能です。ユーザーの収納内容に応じて柔軟に再構成できる点は、戦後デンマークにおける機能主義的合理性を象徴しています。固定的な家具ではなく、生活に応じて変化するシステムとして構想されています。

同シリーズには奥行30cm仕様のRY500/30も存在し、用途に応じた選択が可能でした。複数ユニットを横方向に連結することで、壁面全体を構成する拡張性を備えています。単体でも成立し、連結によって空間構成の一部へと発展する点が本モデルの本質です。

木部と金属パーツの対比は、ウェグナーの収納家具に共通する意匠言語です。温かみのある木質面と、精度の高い接合金具が緊張関係を生み出し、全体に静かな秩序を与えています。RY500/25は、収納を単なる機能ではなく、空間構成の要素として再定義したユニットシステムです。

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