JH502(PP502)Swivel Chair | スイベルチェア

About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・ウェグナー)
Manufacturer: Johannes Hansen(ヨハネス・ハンセン)PP Møbler(PPモブラー)
Year: 1955
Material: Teak, Oak, Mahogany, Stainless Steel, Chrome, Leather
Size: W730 × D560 × H730-760 mm


Story

1955年に発表されたJH-502スイベルチェアは、ハンス・J・ウェグナーがヨハネス・ハンセン工房との長年の協業の中で生み出した、オフィスチェアデザインの到達点ともいえる作品です。ウェグナーはこの椅子で、人間工学、素材美、そして職人技の融合を追求しました。

 

背景には、医師で人間工学の専門家であるエギル・スノラソン博士との対話があります。博士は座る人の腰部支持の重要性を強調し、その知見が背もたれの低い位置や彫刻的形状に反映されています。結果として、さまざまな姿勢を自然に受け入れ、長時間でも快適に過ごせる座り心地が実現しました。

 

素材には、温かみのあるチーク材やオーク材と、現代的なステンレススチールやクロムメッキが組み合わされ、木工と金属加工の双方の技術が高い水準で融合しています。背もたれやアームにはウェグナーらしいフィンガージョイントが施され、構造的強度と視覚的美しさが両立しています。

 

初期生産はヨハネス・ハンセンの小規模工房で行われ、製作数は非常に限られていました。その後、1991年にPPモブラーによってPP502として再生産され、現代の技術と最高品質の素材でウェグナーの理念が受け継がれています。

 

世界の主要美術館にも収蔵されるこの椅子は、単なるオフィス用家具の域を超え、デンマークモダニズムを代表する芸術作品として評価されています。

  

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