Haslev | ハスレヴ


Story

Haslevは1950年代初頭に創業されたデンマークの家具工房であり、デンマークモダンの広がりを静かに支えた重要な存在です。フリッツ・ハンセンやカール・ハンセン&サンのような大手メーカーと比べ規模は小さいながらも、同工房は「静かなる卓越性」を体現し、職人技と素材への敬意を基盤とした家具づくりを続けました。 

 

戦後の好景気と国際需要の高まりの中で誕生したHaslevは、木材の自然な美しさを尊重し、緻密な職人技術を活かすことを理念としました。特にセヴェリン・ハンセン Jr. のデザインによる建築的でミニマルな家具は、デンマークモダンの象徴として今も高く評価されています。

1960年代にはローズウッドやチーク材を使ったコーヒーテーブルやネストテーブルで黄金期を迎え、特徴的な三方留め継ぎや鋭角的なフォルムが定番となりました。1970年代にはロイヤルコペンハーゲンと協業し、セラミックタイルを用いたテーブルを発表するなど、素材と表現を拡張しました。

今日もHaslevは「木材を主役とする家具」を掲げ、クラシックな精神を受け継ぎながら「Symphony」「Ida」「Klassik」といった現代的なシリーズを展開し続けています。その歴史は、スター的デザイナーだけでなく、数多くの工房の総体によって築かれたデンマークモダンの厚みを示しています。


About

Year:1952–現在
President:Hans Severin Hansen、Henry Aunbirk、Knud Windahl Pedersen
Designer:Severin Hansen Jr.(セヴェリン・ハンセン Jr.)、Ole Wanscher(オーレ・ヴァンシャー)、Nils Thorsson(ニルス・トーソン)
Place:Haslev


History

1952:Haslev設立(ハンス・セヴェリン・ハンセン、ヘンリー・アウンビルク、クヌード・ヴィンダール・ペダーセンによる創業)
1955:セヴェリン・ハンセン Jr. がデザインしたデイベッドやソファのシリーズで公式生産を開始
1957:セヴェリン・ハンセン Jr. がチーフデザイナーに就任し、美的方向性を確立
1958:Model 36 デスクを発表、デンマークモダンを象徴する作品として評価
1960年代:ローズウッドやチーク材を用いたネストテーブル、コーヒーテーブル、サイドボードを展開
1960年代:オーレ・ヴァンシャーの「封筒畳み接合」テーブルを生産
1970年代:ロイヤルコペンハーゲンと提携し、セラミックタイル天板のテーブルを発表
1970年代後半:セヴェリン・ハンセン Jr. が家具デザインから退き活動を停止
1980年代:木工家具の伝統を維持しながら操業を継続
1990年代:クラシックモデルの再生産を開始、国内市場で再評価
2000年代:高品質木工と現代的意匠を組み合わせたコレクションを発表
2010年代:「Symphony」「Ida」シリーズを市場に投入し評価を獲得
現在:クラシックとモダンを融合させた家具を生産し続ける


Furniture

・Model 36 Desk
・Nest Tables
・Coffee Table
・Sideboard
・Sewing Table
・Convertible Sofa
・Royal Copenhagen Tile Table
・“Bridge” Floor Lamp

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