AT6 Coffee Table | コーヒーテーブル


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・ウェグナー)
Manufacturer: Andreas Tuck(アンドレアス・ツック)
Year:
Material: Teak or Rosewood, Steel
Size: W150 × D150 × H40.5 cm


Story

AT-6は、ハンス・J・ウェグナーとアンドレアス・ツックの協働から生まれたコーヒーテーブルです。大らかなオーバル天板と繊細なスチール脚という対比によって、素材の特性を最小限の構成で引き出すデザインが実現されています。

ウェグナーは木材への深い理解を出発点としながら、用途に最適な素材を選ぶ姿勢を貫きました。本作では、広い天板を軽快に支えるためにスチール脚を用い、視覚的な軽さと構造的安定を両立させています。

チークまたはローズウッドの天板は豊かな木理と温かみを備え、細い脚部とのコントラストが面の広がりを際立たせます。意匠を過度に語らず、必要な要素だけに研ぎ澄ますアプローチは、ウェグナーの「有機的機能性」を端的に示しています。

同時代のプロモーション写真では、AT-6がウェグナーの代表作と並置され、スケールや素材感の調和が強調されています。要素を削ぎ落とし、天板の量感とベースの軽やかさを共存させる姿は、デンマーク・モダンの成熟を物語ります。

ツック工房との協働期は、AT-33やAT-304など多様なテーブル群が生まれた時期でもあります。AT-6はその中で、機能装置を最小限に抑えつつ、面と線の関係だけで空間性をつくる点に特長があり、ウェグナーの構成美の厳密さを示す一作です。

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