AT15 Table | テーブル


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・ウェグナー)
Manufacturer: Andreas Tuck(アンドレアス・ツック)
Year: 1960
Material: Oak, Teak
Size: W130 × D60 × H48 cm


Story

AT15テーブルは、ハンス・J・ウェグナーがデザインし、アンドレアス・ツック社によって製造された作品です。ウェグナーの哲学である「オーガニック・ファンクショナリズム」が反映されたこのテーブルは、堅牢さと優雅さを兼ね備え、無垢材の力強さと洗練された直線美が調和しています。

アンドレアス・ツック社は、1950年代から1960年代にかけて高品質な木工家具を製造した工房であり、ウェグナーをチーフデザイナーに迎えたことで数々の名作を世に送り出しました。AT15はその中でも特に、シンプルで普遍的なデザインを持つモデルとして知られています。

特徴的なのは、厚板によるソリッドな天板と、彫刻的に仕上げられたテーパード脚です。脚は床に向かってわずかに外に広がり、軽快で安定感のある印象を与えています。また、木材はオークやチークが用いられ、素材そのものの質感と木目の美しさを最大限に引き出す設計がなされています。

AT15は、同じくウェグナーが手がけたATシリーズの一部として展開されました。AT10やAT33など機能性に富んだモデルがある中で、AT15はより純粋で構造的な美しさに焦点を当てており、デンマーク・モダンの成熟したデザイン観を体現する作品です。

今日においてもAT15は、シンプルでありながら存在感のある佇まいにより高く評価されています。その誠実な素材選びと耐久性は、世代を超えて使用できる家具であり、デンマークモダンの普遍的価値を象徴する一脚といえます。

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