デンマークモダンの名門が日本市場への拠点を拡大
デンマークを代表する家具メーカー、フレデリシア(Fredericia)は、2025年10月6日より東京・渋谷区神宮前に新たなショールームをオープンしました。完全予約制での運営となり、建築家やデザイナーをはじめとするプロフェッショナルに向け、フレデリシアの最新コレクションやクラフトマンシップを体感できる空間が提供されます。
同社はこれまでコペンハーゲン、ロンドン、オスロなどに拠点を展開してきましたが、アジア市場でのブランドプレゼンス強化を目的に、今回東京とストックホルムの2都市で新たにショールームを開設しました。開設に際しては関係者を招いたレセプションも開催され、日本限定の特別モデルも公開されています。
新ショールームの所在地は、東京都渋谷区神宮前2-5-4 Seizan Gaien 101。日本のデザイン・建築コミュニティとの接点を広げ、より深い文化的交流を図る拠点として位置づけられています。
デンマーク本国のショールームと通じる考え方
Fredericia は、どの都市でも「家具を販売する場」ではなく、「家具がどう成り立っているかを確認する場」としてショールームをつくっています。これはブランドに一貫した姿勢で、東京でも同じ方向性が維持されています。
家具は、写真や図面ではわからない部分が多くあります。厚み、角度、影の出方、張り材の張力、木部の仕上げ。そのごく細かい差が、実際の空間での印象や使い心地に影響します。展示されている家具を見ると、モーエンセンを軸に築かれてきた“作りの基準”がそのまま現れています。
・Fredericia Furniture Showroom | フレデリシア コペンハーゲン・ショールーム
フレデリシアとは
フレデリシア(Fredericia)は、1911年創業のデンマーク家具メーカーです。ボーエ・モーエンセン(Børge Mogensen)をはじめとする数々の名匠と協働し、シンプルでありながら堅牢さと実用性を備えた家具を世に送り出してきました。現在もクラフトマンシップを核に据え、時代を超えて愛されるデザインを継承しています。
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