AT22 Coffee Table | コーヒーテーブル


About

Designer: Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
Manufacturer: Andreas Tuck(アンドレアス・ツック)
Year: 1971
Material: Oak
Size: W1000 × D1000 × H480 mm


Story

AT22は、ハンス・J・ウェグナーが1971年に設計したコーヒーテーブルです。アンドレアス・ツックとの長年にわたる協働の最終期に位置づけられる作品であり、ウェグナーの板物デザインが高度に純化された段階を示しています。

ウェグナーは椅子の巨匠として知られていますが、テーブルやデスクといったフラット・サーフェスの設計においても、構造の明快さと素材の誠実さを一貫して追求しました。AT22では装飾的要素を排し、正方形に近い明快なプロポーションと、単一素材による構成により、静かな存在感を実現しています。

天板と脚部の関係は極めて端正です。視覚的には軽やかでありながら、接合部は十分な支持面積を確保することで安定性を担保しています。構造を誇示するのではなく、あくまで自然な形態の中に合理性を内包させる点に、成熟期のウェグナーらしさが表れています。

1950年代のATシリーズに見られた異素材の組み合わせや拡張機構とは異なり、AT22は機能を絞り込んだシンプルなコーヒーテーブルです。これは流行的な豪華さではなく、長く使われる生活の道具としての本質に立ち返った設計思想の現れといえます。

1972年頃にアンドレアス・ツックが活動を終える直前に生み出されたAT22は、同社との協働の集大成であり、デニッシュ・モダン第一世代の終盤を象徴する存在です。素材、構造、比例関係のすべてが抑制の中で整えられた本作は、北欧デザインの精神を静かに体現し続けています。

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