Hundevad & Co | フンデヴァッド・アンド・カンパニー


Story

Hundevad & Co(フンデヴァッド・アンド・カンパニー)は、デンマーク・モダンの黄金期において特異な位置を占めた工房です。創業者ポール・ブック・フンデヴァッド(Poul Buch Hundevad)が中心となり、彼自身のデザインと同時に、カルロ・イェンセン(Carlo Jensen)やカイ・ヴィンディング(Kaj Winding)といった同時代のデザイナーたちの作品を製造しました。この二重の役割によって、工房は単なる製造拠点ではなく、デンマークデザイン界の創造的なハブとして機能しました。

 

工房の特徴は、チークやローズウッドといった高級木材を用いた上質な仕上げ、直線的で機能的なフォルム、そして内部に明るい色の木材を用いるコントラスト設計などに見られる一貫した「ハウススタイル」です。ポール・フンデヴァッドは、古代の折りたたみ椅子を再解釈した「ギルデホイ・チェア」を代表作とし、歴史的遺産を現代的に蘇らせました。また、工房は「Danish Furnituremakers’ Control」に積極的に参加し、輸出基準を満たす最高水準の品質を保証する役割も担いました。

 

Hundevad & Co はまた、Domus Danica と呼ばれる家具販売協同組合に所属し、他の中規模工房と共に国際市場で競争力を高めました。その活動は、デンマークモダンが「国家的なブランド」として世界に広がっていく過程を象徴しており、工房はまさにその縮図であったと言えます。


About

Year:1950年代初頭 – 1990
President:Poul Buch Hundevad
Designer:Poul Hundevad(ポール・フンデヴァッド)、Carlo Jensen(カルロ・イェンセン)、Kaj Winding(カイ・ヴィンディング)
Place:Vamdrup(ヴァムドロップ)、Ulfborg(ウルフボー)


History

1935:ウルフボーで家具職人の協同組合が設立される
1947:ポール・フンデヴァッド、王立芸術アカデミーを修了後に独立
1950年代初頭:ヴァムドロップにHundevad & Co. を設立
1958:No.30 ダイニングチェアを発表
1960:ギルデホイ・チェアを発表、デンマーク国立博物館と協業
1960年代:カルロ・イェンセンによるサイドボードやブックケースを製造
1960年代:カイ・ヴィンディングによるチェストやテーブルを製造
1960年代:サービングトロリー、バーカートなど機能的家具を展開
1965:Domus Danica家具協同組合に加盟
1970年代:収納家具シリーズが国際市場に輸出される
1970年代:ブックケースやウォールユニットがベストセラーとなる
1975:Danish Furnituremakers’ Control のラベル取得を強化
1980年代:Jesper Office との関係性が進み、統合の準備が始まる
1990:Jesper Office に吸収・統合される
2011:創業者ポール・フンデヴァッドが死去


Furniture

・Guldhøj Chair PH41 PH43 | ギルデホイ・チェア
・Serving Trolley PH41 | サービングトロリー
・Bar Cart | バーカート
・Bookcase System | ブックケース
・Wall Unit | ウォールユニット
・Sideboard #40 #42 | サイドボード
・Dining Chair No.30 | ダイニングチェア
・Dining Table | ダイニングテーブル
・Chest PH52 | チェスト
・Safari Chair | サファリチェア
・Blanket Chest | ブランケットチェスト

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