Le Klint | レ・クリント


Story

Le Klint(レ・クリント)は、デンマークを代表する照明メーカーであり、その核心は「折りの芸術」にあります。20世紀初頭、建築家P.V. イェンセン・クリントが、日本の折り紙から着想を得て紙を折り畳み、眩しいオイルランプの光を和らげるために制作したシェードがその起源となりました。

 

やがて息子のターエ・クリントが改良を重ね、1938年にはシェードをフレームに固定するための伸縮カラーを発明し特許を取得、1943年にはLe Klint社を正式に法人化しました。コーア・クリントがブランドの美学を確立し、エスベン・クリントが次世代を担い、さらに外部デザイナーが加わることで、伝統と革新を兼ね備えたデザインを展開していきました。

 

工房はオーデンセに置かれ、今日も熟練の職人がシェードを手作業で折り上げています。プリーツ職人は「プリーツテクニシャン」と呼ばれ、すべてのモデルを折れるようになるまで10年もの修行を要する高度な技術を持ちます。この手仕事こそがLe Klintの真正性を保証し、他社にはない独自性を生み出しています。

 

1972年にはクリント財団が設立され、クラフトマンシップの保護と若手デザイナー支援を理念としました。2003年には「デンマーク王室御用達」の称号を授与され、今日では国際的な評価を得ながらも、伝統的なクラフトと「ヒュッゲ」を体現する光を世界に届け続けています。


About

Year:1901 – 現在
President:Jan Klint
Designer:P.V. Jensen Klint(P.V. イェンセン・クリント)、Kaare Klint(コーア・クリント)、Tage Klint(ターエ・クリント)、Esben Klint(エスベン・クリント)、Poul Christiansen(ポール・クリスチャンセン)、Øivind Slaatto(オイヴィンド・スロット)、Harrit-Sørensen & Samson(ハリット=ソーレンセン&サムソン)ほか
Place:オーデンセ


History

1901:P.V. イェンセン・クリントが折り紙を応用した最初のランプシェードを制作
1938:ターエ・クリントがシェード固定用の伸縮カラーを発明し特許取得
1943:Le Klint社を正式に法人化
1944:コーア・クリントが「ザ・ランタン(モデル101)」を発表
1952:エリック・ハンセンが「Sax」ランプをデザイン
1950年代:オーデンセに工房を設立し国内生産体制を確立
1971:ポール・クリスチャンセンが「サイナスライン(モデル172)」を発表
1972:クリント財団を設立し職人保護と若手デザイナー支援を理念とする
1980年代:新世代デザイナーとの協働を開始し国際市場で評価を拡大
2003:デンマーク王室御用達の称号を授与される
2009:ハリット=ソーレンセン&サムソンが「Snowdrop」シリーズを発表
2013:オイヴィンド・スロットが「Swirl」シリーズを発表
2017:タカギ&ホムスベットが「Lamella」シリーズを発表
2023:創業80周年記念コレクション「LK 80」を発表
2024:OEO Studio、Pascal Hienらとの新コレクションを発表


Furniture

・Lantern 101 | ザ・ランタン
・Sax Lamp 223
・Sinus Line 172
・Snowdrop
・Swirl
・Lamella
・Bouquet
・Caché
・LK 80


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