Pedersen & Knap | ペデルセン&クナップ


Story

Pedersen & Knapは、1950年代中期に活動した小規模なデンマークの家具工房です。歴史的記録は非常に限られており、現在までに判明している確かな情報は、アルネ・ホフマンド=オルセンとの協業による作品に集約されています。特に1954年12月の広告に掲載された「Sofa 70」は、同工房の存在を裏付ける最も具体的な証拠として知られています。

 

この工房の特徴は、大規模工場ではなくmøbelsnedkeri(家具職人工房)として活動していた点にあります。Bernhard Pedersen & Sønのような量産的工場や、PP Møblerのように職人技を極めた工房とは異なり、布張りのソファや椅子といった座具に特化していた可能性が高いと考えられます。

 

デザイン面では、ホフマンド=オルセンの哲学を反映した、クリーンなラインと有機的な曲線が特徴です。チークやローズウッドといった高品質な素材を用い、彫刻的なフレームと布張りクッションを組み合わせることで、デンマーク・モダンらしい洗練を体現していました。

 

Pedersen & Knapの家具は今日、極めて稀少です。しかしその希少性こそが、知識豊富なコレクターにとって強い魅力となっています。ブランド単体の知名度よりも、アルネ・ホフマンド=オルセンとの関係性によって価値が担保されている点に、この工房の独自性があります。


About

Year:1950年代中期
President:不明
Designer:Arne Hovmand-Olsen(アルネ・ホフマンド=オルセン)
Place:Denmark(デンマーク)


History

1950年代初頭:工房が設立されたと推定される
1954:アルネ・ホフマンド=オルセンがデザインした「Sofa 70」がPedersen & Knap製として広告に掲載される
1950年代中期:布張りソファや椅子の製造を行い、ホフマンド=オルセン作品の生産を担う
1950年代後期:活動の記録が減少し、工房は小規模なため継続的な事業展開は難しかったと考えられる
1960年代以降:明確な活動記録はなく、工房は自然消滅した可能性が高い


Furniture

・Sofa 70

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